白衣のクリーニングの仕方と頻度を確認しておこう

白衣を清潔に保つためにはクリーニングをする必要がありますが、どのくらいの頻度で行うのが適切かを知っているでしょうか。つい面倒になってしまっていつまでもクリーニングしないという人もいるものの、衛生上良くないのは確かです。

洗い方にもコツがあるので、白衣のクリーニングの仕方について基本的なことを理解しておきましょう。

理想は毎回洗うこと

衛生的に使えるようにするという観点では、白衣を着たらすぐにクリーニングして次回に清潔な状態で使えるようにしておくのが理想的です。

例えば、偶然の機会で白衣を着て、もうしばらく着る予定はないという場合にはすぐにクリーニングすることが多いでしょう。しかし、毎日着ているとなるとどのタイミングで洗ったら良いのかがわからず、延々と着続けてしまうこともよくあります。

仕事着として短い時間しか着ていない場合にはあまり汚れていないだろうからと思ってクリーニングを先延ばしにしてしまいがちです。ただ、着用した以上は多かれ少なかれ汚れているのは確かなので、定期的に洗っていないと不潔な状態になってしまうのは明らかでしょう。

理想的には使用するごとにクリーニングするのが良いですが、毎日のように着ている場合にはそれも大変なのも事実です。それでは、どうやってクリーニングをする頻度を決めたら良いのでしょうか。

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白衣の使い方によって必要な頻度が異なる

白衣を着用するシーンには様々なものがあり、どのような使い方をしているかによって少なくともこのくらいの頻度で洗った方が良いという指標が異なります。例えば、病院で勤務していて勤務中はずっと白衣を着用し続けているというケースが考えられるでしょう。

現場によって何を着ているかも違い、ワイシャツの上から白衣を着ていることもあれば、下着の上に直接白衣ということもあります。肌に直接触れているのなら汗や垢などが付着しやすいので基本的には毎日クリーニングするのが衛生的です。

特に病院のように清潔さが重視される現場で仕事着として着るのであれば毎日洗ってきれいな状態にしておくのが安全策でしょう。一方、ワイシャツの上などのように肌に直接触れていない場合には一週間に一度というのがクリーニングの目安です。

週に一度は休みがあるのが原則なので、その日に洗うようにするのが賢明でしょう。ただ、ワイシャツの上でも汗が染み込んでいくような状態になっているのであれば毎日洗わなければ不潔になってしまいます。患者やその家族から不潔だという印象を受けてしまうと病院の名前を汚すことにもなりかねないので十分に気をつけなければならない点です。

医療はサービス業でもあるのでいかにして不快感を与えないかを意識して身なりを整えるようにしましょう。また、科学実験をするときに着用するというケースもあります。一日中着ているわけではないのでどのくらいの頻度で洗ったら良いかを判断するのは難しいですが、衛生面を考えるのなら一週間に一回、最低でも一ヶ月に一回は洗っておくのが無難です。

ただ、五分や十分の作業をたまにするだけというのであればもっと頻度が低くても問題ない場合もあります。ときどき白衣の状態を見て、臭いがしていないか、汚れが目立たないかといったことをチェックするとクリーニングすべきタイミングを見はからうことが可能です。

特殊なケースを考えてみよう

やや特殊なケースとして使用後はすぐに洗った方が良いというものもあります。白衣に何か危険な物質が付着した恐れがあるときです。医療現場では例えば薬剤の調製をしていて抗がん剤などが付着した可能性があるという場合には速やかに脱いでクリーニングするのが安全策と言えます。

あるいは、感染性が高い病気にかかっている患者の世話をしたときには病原菌が付着している可能性があるため、滅菌処理をすることが欠かせません。クリーニングによって汚染が広がるリスクがあるため、通常は使い捨てのものを使うか、白衣の上からさらに防護服を着用します。

しかし、患者が感染していると知らずに対応したようなケースでは速やかに白衣を滅菌するという対応が求められるでしょう。この他にも、科学実験をしていて危険な薬品が付着してしまったときにも速やかに洗うのが必須です。

洗い方にも注意しておこう

白衣は作業着の一種として体や衣服を守るために着用しています。このことを念頭に置いてクリーニングをすることが重要で、基本的には他の衣類と一緒にして洗わないようにしましょう。知らないうちに危険な物質が付着してしまっている可能性があり、一緒に洗浄すると他の衣類にも付着してしまうリスクがあります。

特に水にも油にも溶けにくいようなものだった場合には危険性が高いので気をつけなければなりません。白衣は単独で洗濯して、さらに洗濯槽のクリーニングもしてから他の衣類を洗うのが適切です。

事業所であれば白衣専用の洗濯機を用意しておき、他のものは一切洗わないという形にした方が安全でしょう。業者に任せて洗うのも良い方法で、クリーニング店に白衣を持っていけば洗ってもらうことができます。作業着や白衣などをよく取り扱っているクリーニング店に行くと、どんな場面で使っていた白衣かを聞かれることもあるので簡単に説明できるようにしておきましょう。

クリーニング店でも汚染の拡大を防ごうと考えているので、特に使用していた薬品などについては示せるようにしておくと話がスムーズです。

ただ、大抵は医者か、薬剤師か、実験科学者かといった説明だけで済むので心配ありません。

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クリーニングせずに捨てることも検討しよう

白衣に危険なものが付着した可能性があるという場合には再利用するのを諦めるというのも肝心です。クリーニングしてもなお危険があるという可能性も捨てきれず、汚染が広がるリスクもないわけではありません。少しでも危険を感じたらクリーニングするのではなく、捨ててしまって新しいものを調達しましょう。

特に化学実験をしている人や強い薬剤を使っている医師や薬剤師の場合には、うっかり使用していた試薬や薬品が白衣に付いてしまっているかもしれません。洗って完璧にきれいに落ちるとは限らないので、リスクを取るより新品にした方が安心です。

頻繁に捨てる場合には使い捨ての安価なものを使用するようにするとコストパフォーマンスが良いでしょう。